通信制大学での学習記録【教員免許(社会)取得も含む】

日大通信2016/4~2018/3 武蔵野大学通信2018/4~2019/3 科目等履修生も 

日大通信を卒業して半年たって思うこと、卒業率について。

お久しぶりです。11月11日、記念すべき日の更新です。

卒業して半年、この記事を更新しなくなってから、日大には大きな問題が降りかかりました。

言うまでもなく、アメフト部悪質タックル問題です。

ネット上を見ていると、日大通信でも、もう大学に愛想が尽きたから辞めるといった声も上がっていました。

 

しかし、ここが踏ん張りどころだと思います。そういう周りの声に左右されず卒業を目指して頑張って欲しいと思います。

日大に対しての信頼が落ちたのは確かなので、ショックを受けてもう日大通信にはいられないと思う人は確かにいるでしょう。それに、もちろんいろいろな事情で日大通信をやめざるを得なかったという人も私は知っています。

しかし、逆にそういう人は本音では辞めたかったけど、丁度上手い言い訳ができるからそのように言っているだけかもしれません。ということは、卒業に向けて本当に一生懸命頑張ろうとしている人が高確率で残るわけで、逆に日大通信の活性化につながるチャンスだと思います。ということで、この記事をご覧頂いている方を心から応援いたします。

 

実際に、大学に関する失墜は、日大に限らず、毎年いろいろな大学で数多く起こっていることです。

日大各学部のオープンキャンパスの参加人数が減っているという情報もありますが、たとえ一時的に受験者が減ったとしても、大学自体の位置づけの低下にはそうはつながらないと見ています。

例えばこれと同じくらいに大きな報道がされたのが、2000年代初頭の早稲田大学スーフリ騒動です。あれをきっかけに早稲田の権威が失墜したかというと、2018年現在、むしろあの時より早稲田に対する周りの評価は上がっているのではないかと思います。つまり、一部の人間による事件で大学の権威自体はそう落ちないし、今後の日大がどうなるかというのは、日大の経営陣の改革次第だと言えるでしょう。

 

というわけで、今回は、応援の意味を込めて日大の卒業率をざっくりと計算してみたいと思います。

(年度や入学の区分と人数、教職科目を取って退学する人など、様々な条件がありますが、それを一切考慮しない、非常に雑な計算であることを予めご了承ください。)

 

まずはこちらを見てみましょう。現在は2018年版です。

www.uce.or.jp

この中に、平成28年度の日大通信全体の入学者数(編入学者数)と卒業者数がのっています。

見てみると、平成28年度 入学者数:2042名、うち編入者数:1297名、卒業者数480名となっています。

 

これを単純に卒業者数÷入学者数を日大通信全体の卒業率、卒業者数÷編入者数を編入者のみの卒業率とします。

(少数第1位四捨五入)

すると日大通信全体では約24%、編入者だけだと37%となります。

3年編入者は2年分短くてすみますので卒業しやすい、1年入学者はそれに比べると卒業しにくいということを考えると、編入生が卒業率を押し上げ、1年入学者を含めた全体が数値が卒業率を教え下げていることが考えられます。

となると実際はこの数字の真ん中ぐらい、つまり人数比を全く考慮せずに考えた場合、実際の卒業率はざっと30%前後といったところでしょうか。

 

この数字を高いと見るか否かですが、私はなかなか高いほうだと見ます。

 

ちなみに同じ計算をすると、通信全体の卒業率として、日大通信とよく比較される法政通信だと約35%、慶応通信だと約18%といった数字になりました。また、編入生だけで計算すると、法政は64%と慶応は33%でした。(通信の歴史・知名度・教員免許の取れる種類などを考慮するとよく似ているのはこの3校だと判断しました。)

 

一見法政のほうがかなり卒業しやすいように見えますが、入学者層の心理として、大学卒業するならせめて日大は卒業したいと考える学力不相応の学生が入学してくるのではないでしょうか。(日大といえば評価はともあれ日本中が知っていますからね。)それが見た目の数字と実際の難易度が乖離している理由ではないかと思います。

 

一方、法政は日大と慶応の間で、割と学力相応の学生が入学してくる気がします(知名度という面でいうと、田舎の人は日大に比べて知らない人が多い印象があります。)。それより法政通信のポイントは、日大や慶応に比べて、編入生のみの計算だと卒業率が跳ね上がっていることです。これは、編入生が卒業しやすい一方で逆に1年入学者は卒業しにくいことを意味しているのではないでしょうか。単位がはじめから取れていて、ある程度大学・専門学校に通った経験がある3年次編入者が卒業しやすいのは当たり前ですが、1年入学者のハンデが他校より大きいのではないでしょうか。

 

逆に慶応の場合は、私立最難関の慶応ブランドに惹かれて入学してくる、日大通信とは別の意味での学力不相応の学生が多いと推察します。

(なお、その意味で私はロンブー淳さんの卒業を心から応援します。番組企画からのスタートだと批判も浴びているようですが、本人の記事を読んでいると、学びたいことに対する信念があるように感じましたので、通信の不自由さをぜひ乗り越えて卒業にたどり着いてほしいものです。ただし、慶応ブランドに彼が惹かれているのでないのであれば、もう少し簡単な法学が学べる通信はあったとは思いますが。)

 

というわけで、見た目、日大と慶応の卒業率が低いのはこのようなところに原因がある気がしますが、実際の難易度はそこまでではないのではと思っています。つまり、学力相応な方ならば日大通信はむしろ卒業しやすい方だと思うわけです。見た目上の数字も慶応通信より高いしね。

 

そして、私が日大が見た目の卒業率よりは、実際の難易度が低いのではと考えている理由を、もう少し見ていきます。もちろん他大学にも卒業しやすさの秘密はあるでしょうが、日大通信の特徴として、一般的に単位が取りやすいとされるスクーリングが多いのが売りの一つであり、さらに多様な単位習得のパターンが有ることが卒業率を上げていると見ます。例えば2単位をスクーリングのみで取ることができます。これが他の大学だと、必ずレポートを1・2本出し、スクーリングを受けることで単位認定がされるのが普通です。また、単位認定試験を回避して単位を取る、レポートとスクーリングの組み合わせも日大はできる科目が多いです。これも、他大学だと単位のとり方が決まっていて、単位認定試験を回避できないという科目があるのが普通です。

他には、レポートの手書きが面倒、私も以前不満としてあげた教科書が古すぎてわかりにくいのが多い、単位認定試験を会場受験しないといけないのが大変、ネット受験したいという声もありますが、

レポートの手書きは多くの通信制大学が未だに取り入れていますし、教科書が古いのも歴史が古い通信制大学ではよくあることのようです。また、単位認定試験の会場受験もほとんどの通信制大学で行っているのが普通です。さらに単位認定試験には非公式とはいえ過去問集まであるわけですし。

さらには、文学部以外は卒業論文が選択式というのも大きいでしょうか。単位数の割に手間がかかり、大きな負担になることは間違いないわけですし。

 

以上を考えると、結論として日大通信はかなり卒業しやすいシステムではないかと考えます。

今悩んでいる人に、この記事が参考になったら嬉しいです。

 

ちなみに、私自身は現在は他大学の通信で学習しています。日大通信の頃のように単位習得のために怒涛の日々を送っているわけではなく、ゆっくり自分のペースでやっているところです。一区切りついたら報告できればと思います。